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私と仕事(小規模特別養護老人ホームで働く社会福祉士)

私と仕事(小規模特別養護老人ホームで働く社会福祉士)

                          竹安彩さん(2006年卒)
 

 2012年7月定例会で報告を担当した竹安さんが、事後に書いてくださった文章です。

 

 目指したいものが変化していることに気づいた
 大学の定例カンファレンスが始まった年に、一度発表させて頂き、自身を振り返る機会をもつことが出来ました。今回、ソーシャルワーカー7年目として、改めて発表させて頂きました。以前の自分と大きくは変わっていないと思っていましたが、参加者の方より、「進化しているね」と声をかけられ、現在の課題や目標、めざしたいものが変化している事に気付かされました。自分の現状や課題、目標を改めて、言語化・文章化するという機会は普段あまりない為、こういった機会のおかげで、整理が出来、見えてくるものが多くありました。

 職場の新人教育で悩む私が新人卒業生から教えてもらった
 当日は新卒から中堅、10年以上の経験者、そして講師の方がおられ、様々な施設、病院、役所等、経験も立場も違う為、充実した意見交換会となりました。 私自身、新人指導や職員のモチベーション向上について悩んでいたのですが、新卒の方から、先輩の指導環境や方法、上司に言われて嬉しかった言葉、指導を受ける側の思い等の話を聴くことが出来、多くの大切な事に気付かされました。

 参加者の質問や意見の中で、新人ソーシャルワーカーとしての悩みは、自身の存在意義や、医療面での知識不足があり現場で戸惑う、できれば学生時代に医療的な知識を身につけられる機会があれば良かった。他、ソーシャルアクションの大切さを感じ、将来的な目標としてやっていきたいが、今は目の前の事で精一杯である。困難ケースでの職員との関わりに悩んでいるといった意見がありました。また、上司からの嬉しい関わりとして、入職時に上司と何でも伝えられる交換ノートを作ってくれた。自分がしんどい時に話かけてくれ、先輩の体験談を色々話してくれた。支援の中で自分が感じた事をゆっくり聴いてくれ、あなたにしか出来ない事があるのだと、認めてくれた。「どんどん失敗していいんだよ、何かあったら私の出番だから」と声をかけてくれた。普段の関わり、会話の中で、このままの私でいいんだと感じさせてくれる環境作りをしてくれている等、暖かい話を聴くことが出来、理想の先輩、上司像がみえてきました。

 新人に完璧さや高い理想を並べる前にできること
 完璧や、高い理想を並べる事ではなく、利用者さんと同じに、一人の人間、ソーシャルワーカーとして後輩に寄り添っていく事が先輩として、ソーシャルワーカーとして大切な事なんだと、改めて勉強させられました。その他にもメンバーが、職種や事業所を越え、集まり、勉強会等を開きソーシャルワーカーの役割を伝えていく取り組みや、互いに相談し合える寄り添いホットラインを行なっている等、それぞれに掲げている目標や思いを持って、自分らしいソーシャルワーカーを模索している事を知り、勇気づけられました。

 今回のテーマにもある様に、「人との繋がりから生まれるもの」を今回のカンファレンスで改めて実感する事が出来ました。学んだ事を明日から、私らしく、目標や課題に取り組んでいきたいと思います。                      
                                                                                                            (社会福祉士)

2012年8月9日 更新 カテゴリー:私と仕事