私と仕事(管理監督者として働く社会福祉士)
2012年10月定例カンファレンスで報告を担当した池原さんが、事後に書いてくださった文章です。
池原智和さん(1999年卒)
管理監督者としての正直な気持ち
妙な色気を出して、ソーシャルワークという狭義の枠に囚われて、参加者の皆様がどう感じるかを変に考えるのではなく、正直に、管理監督者の私を語って本当に良かったと実感しています。元ブルーハーツの甲本ヒロトは、「言いたいことは言う。その時は、心を込めて言う。」と言っています。言いたいことを、心を込めて言うには、そこにリアリティがないとダメです。その為には、今の自分に真摯に向き合い、溢れ出る何かを文字にし、口に出すことが重要です。そういう意味で、今回は、今、まさに私が感じていること、考えていることを表現したことに、何かの意味があったのだろうと恥ずかしながら思っています。何よりも、一心不乱に、慣れない仕事に邁進し続けたこの1年6ヶ月…何が正しいのかさえも分からなくなり、常に、職員一人一人のことと組織全体のことを天秤にかけなければならず、自分の信念も貫き通せないような感覚に陥りそうになった時期もありました。そんな中、今回の発表が、管理監督者としての私のこれまで(良かったことも悪かったことも全部含めて)を見つめ直す機会になったことについて、つくづく私はラッキーな人間だなぁと感謝しています。
後輩たちと感じた一体感
実際の発表、意見交換では、私の方がお土産をもらいました。決して、自分だけが苦しいのではありません。この業界でフラフラになりながらも、希望を捨てずに、必死に踏ん張っている後輩たちの姿はキラキラしていて、ある種の一体感を感じました。皆しんどいし、皆楽しいことを体験しているし、皆良い仕事をしたいと思っている。それは、ご利用者様の為、ご家族様の為、地域の方々の為…、そして自分の為。どの立場でも、場所は違っても、皆一緒に頑張っていることを再認識できました。暖かい安心感に包まれたような感覚でした。
私は、これからもこの業界にしがみつき、「自分が『ソーシャルワーカーとして』正しいと思うこと」をやり続けられるように、自己研鑽していかなければいけません。逃げだすようでは、私は私でなくなってしまうし、逃げだすのなら、もっと早くにいくらでもそのチャンスはあったのだから…。
自分の立場で責任を取ろうとする覚悟と勇気
今のセンター長という職のあと、どんな仕事が待っているかは分かりませんが、どんな仕事であっても、真摯に引き受けられるよう、権威、権限を持つ者の最低条件としての勇気とどんな場合でも自分の立場で責任を取ろうとする覚悟を持っておきたいです。そして、その仕事の中で、私が培ってきたソーシャルワークを一人のソーシャルワーカーとして展開していけるように、不平不満を言わず、今の仕事に向き合っていくことにします。
この定例カンファレンスの意味、意義は、参加して存分に体感することができます。この場を知り、参加できていることに感謝するとともに、傲慢ながら、微力ではありますが、このカンファレンスで私ができることをこれからも精一杯やりたいと誓いながら、結びとします。
(社会福祉士・介護支援専門員)
2012年11月21日 更新 カテゴリー:私と仕事